【美容師の接客トーク】話しかけられたくないお客様との会話ヒント

美容室で絶対に欠かせないと言えるサービスに美容師の方との会話があります。これがないと美容室に行く意味が半分以上失われてしまうと言っても過言ではないのでは?といえるほど大事なサービスなのですが、一般的には好き嫌いが大きく出てしまう場合があります。

例えば少し古い調査ですが、マイナビウーマンの調査によると女性の72.5%が美容室での会話を避けたいという結果が出ていました。理由として挙げられていたのが、「雑誌を読みたい」「面倒くさい」「プライベートな話をしたくない」などがあります。(ぶっちゃけ、美容院では美容師と「しゃべりたい」or「しゃべりたくない」?)

今回は美容室での会話について考えていきたいと思います。

コミュニケーション

会話ではなく、技術で勝負?

美容室で提供されるサービスでコミュニケーションが非常に大事だと考えている理由は、それが美容室以外では得ることが非常に難しい情報や体験を提供しているからです。

美容師の方は長い期間専門的に髪について、人体の観点や薬剤についての専門的な学習を続けてきたプロの方々です。専門家の観点から、自分の髪の毛やライフスタイルについての話を聴けるというのは自分で調べるよりもはるかに効率的に精度の高い情報収拾ができるはずです。

さらに、髪の毛以外にもファッションや似合わせなども美容師の方は非常に感度高く情報収拾されています。最新のファッショントレンドや自分の好みのファッションに合った髪型の提案、などトータルコーディネートと言っても過言ではないでしょう。

美容師の方は髪のお医者さんでもあり、コンサルタントでもあります。お客様が具体的な悩みを抱えていなくても、感じている違和感やこうなりたいという希望などをコミュニケーションの中で探りだし、具体的な方法で提案を行なっています。さらに言えば、希望をもう一段階上回る形での”予想外”の結果をもたらすこともあるでしょう(モデルさんの写真を希望として持参したが、それよりも自分に似合うヘアスタイルになった、などですね!)。

大前提として理想の形を作り上げる技術は必要ですが、それ以上にお客様の体験を形作る中ではコミュニケーションは必須のスキルと言えるでしょう。

美容師は髪の毛のお医者さん兼コンサルタント

コミュニケーションは技術

一方で会話を避けたいという意見の中で、最大要因として考えられそうなのは、お客様の興味を引き出せていないということにあるのではないでしょうか。

美容室かそれ以外の場所でなのかに関わらず相手の興味・関心を上手に引き出せることができないとコミュニケーションそのものが苦痛になってしまいます。一人一人のお客様にも距離感の取り方や、興味関心に大きく違いがあります。個別のお客様に合わせたコミュニケーションの引き出しを持ち合わせないと、「話が合わない」「面倒くさい」と感じられてしまうようなコミュニケーションをとってしまうのではないでしょうか?

コミュニケーションはセンスのように思われることも多いですが、学習可能な技術の部分が相当を占めています。特に営業職のような何かを販売していることを仕事としている方は、技術としてのコミュニケーションを叩き込まれていることが多いです。

例えばこの本ではとある生命保険会社の伝説的な営業マンの本質に迫っています。(プロフェッショナルセールスマン ― 「伝説の営業」と呼ばれた男の壮絶顧客志向)小手先の技術ではなく、本質的なコミュニケーションがいかに「根性」や「気合い」「センス」とはかけ離れたものであるかを学び取れる良書です。

コミュニケーションの目的は相手の抱えている課題を察知し、その解決の手助けを行うにあるのではないでしょうか?お客様の問題を解決するために動くという観点では美容室も、生命保険も同じことを行なっているはずです。

コミュニケーションが値下げ競争回避の秘訣

誰でも提供のできる、ありふれた体験が差別化を行おうとすると価格競争を行う以外の手段がありません。どこでも容易に手入れることが出来るのであれば、それがより安いかどうかで判断するのは普通のことでしょう。

一方で、体験するのが非常に難しい、希少性の高いものであればあるほど価格競争から遠ざかることができます。他で提供されているものではないので、わざわざ価格を下げる必要がないのです。

ここまで書いてきた美容師の方との会話は美容室でないと体験できないものになり得ます。つまり、価格競争をする必要がなくなる非常に重要な要素です。

一方で、美容室で一般的に提供されている雑誌や動画を見ることのできるサービスはせいぜい数百円程度の支払いで入手可能などこにでもあるありふれた体験になります。つまり、雑誌などを充実させ、コミュニケーションを避けることは美容室で提供しているサービスをありふれたものに近づけ、結果的に価格競争に巻き込まれやすい状態に近づけているとも言えます。

「雑誌を読みたい」というお客様の声は、会話自体に雑誌以下の価値しか感じ取れていないというお客様からの重要なシグナルなのです。それが雑誌なのか動画なのかは問いません。リラックスをしたいという場合もあるでしょう。それが皆さんの美容室でしかできないことなのか、それともどこでも比較的容易に手に入るものなのかという観点で考えてみると、価格競争に陥らないようなサービスが見えてくると思います。

価格競争に巻き込まれないアイデアを閃いた

まずは何から始めればいいのか

ここまでコミュニケーションの重要性を書いてきましたが、では早速どこから始めれば良いのでしょうか?

おすすめは自分と関係の近い友人や同僚に、正直な意見として自分のコミュニケーションの癖を教えてもらう事です。自分の話している内容やテンポ、目線の位置などはほとんどの場合で意識から外れています。自分ができていると思っている事であっても、聞き手がそう感じなければできているとは言えないのです。また、会話を録音して後から何回か聞き直してみるのも良いでしょう。

自分の話し方の癖や、どんな時に話していて楽しいと思ったのか、話しづらいと思ったのかを客観的に捉えたら、次は相手がどのような状態で話をしているのか・聞いているのかの理解になります。同じく関係の近い友人や同僚に話していてどう感じたのか、話しやすかったか、話しづらかったのかなどを確認しつつ、これまで無意識に行なっていたコミュニケーションを意識的に行えるように訓練してみましょう

また、コミュニケーションを生業にしている他の業種の方を参考にするのも良いでしょう。営業職の方やマーケティング、カスタマーサポート、ホスト、キャバクラなど一級品のコミュニケーションを備えている方々から学ぶことはとても多いです。

自分の癖や特徴を理解しつつ、幅広いコミュニケーションに意識的に対応できるようになることで、そのコミュニケーション自体が”希少性の高い、値下げ不要な一級品のサービス”になるはずです。価格競争に巻き込まれないためにもぜひ身につけておくと良いかと思います!

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