電子カルテを使う理由

美容室のデジタル化を考える際、真っ先に思い浮かぶのが電子カルテではないでしょうか?デジタル・インターネットの時代ということで、導入を検討されている方も多いかと思いますが、導入する際の疑問点や本当のメリットについて今回は書いていきたいと思います。ITシステムを導入する際に気をつけたいことという観点では、過去のこちらの記事を参考にしてみてください(【IT担当必見】美容室でITシステムを導入する際に注意すべきこと)

紙とはおさらばして電子化しているチーム

カルテを管理する目的

カルテ管理を電子化する際に、必ず出てくると言っても過言ではないのが次の2つです。

  1. 紙に書く方が楽
  2. これまでのお客様情報を移すのが大変

今回は1について考えていきましょう。その前に、お客様のカルテを美容室で管理する目的について考えてみることにします。

カルテに記録するというのは、お客様の施術を担当した人が将来またお客様が来店した時に、その時の担当者にとって役に立つ情報を残すことが目的です。その時の担当者にはもちろん今回施術を当したスタッフも含まれています。

記録する内容としては以下のような項目が挙げられます。

  • どのような悩みをお客様が抱えているのか
  • どのような薬剤を利用したか
  • どんな会話をしたのか
  • 施術内容やお支払い情報

これはお客様の満足度最大限に高めるために必須とも言えます。
例えば、一度回答した質問を何度も繰り返し聞かれるとどのような状況でもあまり気分が良いものではありません。他にもお客様の髪の性質など、初回の施術時にわかったことを記録しておくことで次回以降の施術での失敗を減らすことができます。

つまり、担当者が得た情報を美容室内で共有していくことで、お客様に対して提供するサービスの品質を高くすることができるのです。そのためには誰が読んでも理解できるような書き方になっていることカルテを記入する・探すことに負担がないことが必須の条件となってきます。

データを活用する画像

紙カルテの方が楽?

さて、紙に書く方が楽という問題について戻ってきましょう。なぜ電子カルテよりも紙に書く方が楽に感じるのでしょうか?

まず最初に考えられるのは慣れの問題です。しかし、これはどんなに良いものでも慣れるまで時間がかかります。慣れが発生するまで、最低数日はどのようなシステムであっても試すことをお勧めします。

次に考えられるのは、手書きの方が入力が早いということです。これには2つの理由が考えられます。
1:紙に記入する方に慣れているという場合
こちらも慣れの一種と言えます。PCやスマホ操作に慣れていないという場合や、スマホでのフリック入力に慣れていないなどです。例えば友人とのLINEでのやりとりが全て手書きになったらどう感じるのか、を基準にデバイスへの慣れを考えてみると良いかもしれません。

2:システムの作りの問題
紙に慣れているという問題が、実はシステムの使い勝手の問題を意味していたというケースです。例えば起動が遅い、タップ回数が多すぎる、ページの表示が遅すぎるなど、システムの操作性が悪いので結果的に紙の方が扱いやすいとの結論になっている状態です。

一方で、紙のカルテ特有の問題もいくつか存在します
1:探すことが大変
毎日継続的に発生する問題です。どのようなルールで保管するかに関わらず、膨大な紙のカルテファイルから目的の1枚を探し出すのはかなりの労力を必要とします。仮に自分自身が探す必要がない立場であっても、美容室内のスタッフの誰かがあなたの代わりに探し出していることを忘れてはいけません。毎日カルテを探すだけ、戻すだけのために時間をかけさせられているのです。

2:保管が大変&紛失リスクあり
紙なので場所を確保して保管しなければなりません。その場所もお店が好調になるにつれて徐々に拡大していきます。また、紛失するリスクは常に存在しています。あまり考えたくはないですが、盗まれてしまった時や天災にあったときに初めて実感できるため、日々見過ごしやすいリスクになっています。

さらには、それぞれのスタッフの書き方が統一しづらかったり、文字が読みづらい場合なども紙カルテと電子カルテの大きな違いになるでしょう。カルテ活用の必須条件としてのカルテを記入する・探すことに負担がないとは矛盾している状態とも言えます。

PCやスマホでの操作に慣れることは早ければ数日でできますので、十分に努力をする価値があると思います。一方で、システムの作りの問題から採用を見送っていた場合は、十分に使い勝手の良い電子カルテサービスがないか探してみることからスタートすると思います。

紙のカルテを使い続けていくと、将来の電子化すべきお客様情報は増え続けていきます。
善は急げではないですが、後回しにすればするほど負担は大きくなりますので、面倒なことは早めに対応する方がスタッフにとっても、美容室にとってもハッピーなのではないでしょうか。

紙のカルテ管理が大変すぎるイメージ画像

電子カルテならではのメリット

これまでは紙のカルテと電子カルテの比較に終始していましたが、電子化したからこそ得られるメリットも存在します。それは詳細なお客様分析が可能になるという点です。

以前の記事(【美容室経営】美容室でのデータ分析)でもご紹介しましたが、美容室の経営安定のためにはお客様の分析は必須とも言えます。カルテ情報にはお客様分析に活用できるデータが多く集約されていますので、カルテを活用したお客様分析を行うことができます。

例えば、過去に新規で来店されたお客様のうちリピートをされなかったお客様を半年分全て抽出し、何か共通してる要素がないかを調べてみます。どのようなきっかけで美容室を知ったのか、どのような支払い金額だったのか、担当者は誰だったか、画像が付いていれば施術の水準はどうだったかetc…

同様にリピーターのお客様を抽出して、美容室の強みや支持されている理由を明確に理解することができます。他にも様々な面でのお客様分析ができるはずです。

このような分析を紙のカルテで行おうとすると非常に骨が折れます。全てのカルテを片っ端から目を通し、該当するお客様のカルテを抜き出して分析し、終了次第元の場所に戻す。流石に現実的ではありません。

また、電子カルテ特有と言っても良い機能としては、お客様へのカルテ共有機能なども利用できるサービスも複数存在しています。お客様に当日の施術情報をコメント付きでお送りすることで、アフターケアも行いながら再来店していただく可能性を高めることもできます。

チームワークで仕事をする画像

まとめ

いかがでしたでしょうか?カルテを電子化するということは、現場のカルテ管理業務を楽にすることに加えて、より大きな付加価値を美容室にもたらすものです。目先の大変さも当然ありますが、将来を見越してどこかで切り替えることによって、美容室にとってもスタッフ全員にとってもメリットがあることではないでしょうか。

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