【美容室経営】新規集客とリピーター集客の違い

美容室での2大問題と言われる「集客」と「求人」ですが、今回は集客についての記事になります。集客というと「新規集客」「再来店率アップ」「SNSやブログを活用したオンライン集客」など、様々なキーワードが出て来ますが、そもそもなぜ集客が必要なのか本当に必要な集客とは何かについて書いて行きたいと思います。

なぜ集客をする必要があるのか

まずはじめに、なぜ美容室では集客をする必要があるのでしょうか?美容室を将来にわたって続けていくためには、当然売り上げが必要です。その売り上げをあげるために集客が必要です。つまり、「売り上げを立てることで、美容室が将来も営業できるようにするために集客をする」ということになります。当たり前のように思えることですが、例えば集客とブランディングの違いは?という質問に対して回答できるようになり、何が集客で、何がブランディングなのかを分けて考えることで、やるべきこと・やらないでいいことを整理できます。

お店の売り上げをあげるために集客が必要、と書きました。この目的に沿って考えると、実はお店にお客様を呼ぶ必要は必ずしもないということが考えられます。例えば、美容関連の商品をインターネットを活用して紹介し、店舗に足を運んでもらうことなく商品販売を行うことで売り上げをあげる方法が考えられます。ただ、今回の記事のテーマである集客は店舗に足を運んでもらうお客様への集客ですので割愛したいと思います。

なぜ集客をするのか、のイメージ画像

新規集客とリピーター集客

集客という言葉には2つの意味が含まれています。

 集客 = 新規集客 + リピーター集客

集客を改善したい、という場合にはそれが「新規集客」を指しているのか、それとも「リピーター集客」を指しているのかを意識する必要があります。なぜなら、「新規集客」と「リピーター集客」では目的も手段も全く異なるからです。この2つを混同して、1つの集客として考えてしまうとお店の混乱が起きたり、最悪経営が破綻することまでありえます。

「新規集客」と「リピーター集客」それぞれの目的とは何でしょうか?美容室の売り上げをあげるために重要なのはどちらの集客でしょうか?

個人的な考えですが、一般的な大規模展開をしていない美容室の場合「新規集客」は将来お店を続けて行くために必要な売り上げに貢献するものではなく、「リピーター集客」こそお店の未来に対して必要なものだと考えています。その理由は「集客コスト」「潜在的なターゲットの人数の限界」から説明できます。

説明をする女性の画像

集客コスト

一般論にはなりますが、お店に足を運んでもらうためにかかるお金・時間を表す「集客コスト」は新規のお客様の方がリピーターのお客様よりも高くなります。お店のことを全く知らない状態のお客様に対して、

  1. お店のことを知ってもらい
  2. お店の良さを伝えて興味を持ってもらい
  3. お店の良さを理解した上で足を運んでもらう
という3つの段階を全てクリアする必要があるからです。例えば1はホームページを作成したり、チラシを配ったり、集客媒体に広告を出稿するなどがあります。知ってもらうという段階ですでにお金と時間がかかりますし、続く2、3でのアクションがうまく行かないとかけたお金も来店には繋がらないので無駄になってしまいます

しかしながら、リピーターのお客様はいかがでしょうか?新規集客の段階でお店に対して興味を持って、実際に足を運んでくださった上、次回も来店の可能性があるお客様をリピーターと呼んでいるとすると、すでに上記の1〜3はクリアしていると言えます。

さらに新規集客との大きな違いは、3の次のステップである、店舗へ来店した時のお客様の心境が異なっています。新規のお客様の場合は「興味はある美容室だけど、実際どうなのだろうか」「担当者のセンスと自分の要求が一致しなかったらどうしよう」など、来店した段階ではまだ不安が大きいものです。一方、リピーターのお客様は一度お店に足を運び、一連のサービス提供も受けた結果また通ってみたいと思っている状態ですから、来店した後の期待値も擦り合わせやすいと言えます。

以上のことから、新規集客にかけるコストよりもリピーター集客にかけるコストは相対的に小さくなりやすく、お店の経営観点からはリピーターが増えれば増えるほど集客にかけるお金と時間が減るので、結果的には経営が安定しやすくなります

成功して喜んでいる画像


潜在的なターゲットの人数の限界

では仮に、新規の集客コストが採算がとれるレベルに小さくなったらどうでしょうか?現実には、大規模展開している美容室は大手集客媒体やオンライン広告をうまく活用することで新規集客コストをできるだけ小さくしている事業モデルを目指していると言えますのでこれに該当するかと思われます。

集客コストが十分に小さくなれば、リピートを考えずに新規集客だけで美容室が続くのでしょうか?

新規だけということは、例えると栓を締めていない状態で浴槽に水を貯めようとしている状態です。水道水であれば栓から抜け出る水の量よりも、蛇口の方が太ければ水は徐々に溜まっていきます。それを長い時間続ければ浴槽が溢れるまで水を貯めることはできます。しかし、浴槽と美容室が決定的に異なるのは、水道水は捻れば実質無限に水が出てくるものの、美容室では新規顧客となり得るお客様の潜在的な人数は限られている点です。

例えば、その地域の人口、最寄駅の乗降者数、近隣地域を含めたインターネット利用者数など、美容室に実際に足を運べる人の数は諸々の制約条件から決まってしまっています。新規集客の潜在的にターゲットとして狙うことのできるお客様の数は有限なのです。1000円カットに通っているお客様に6000円のカットをサービスとして提供している美容室へ足を運んでいただくのは相当に困難です。美容室への付加価値を感じてもらえるお客様というのは、限られているのです。

驚いている、ショックを受けているおじさんの画像


オープンしたての頃に新規集客のお客様で溢れかえっていても、実際は潜在的なターゲットとなるお客様のパイを削っていっていることになります。毎日10名、月間300人の新規のお客様がいらっしゃるということは、それだけ早く潜在的なパイを食いつぶす事でもあります

大規模に店舗展開を行なっている美容室ブランドは、どこも立地を非常に気にしています。乗降者数の多い駅の駅から徒歩数分圏内に出店しているのは、潜在的なターゲットの人数を極力増やす事が目的にあるからではないでしょうか。多少のリピートを犠牲にしてでも、新規顧客を優先するのであれば戦略としては合理的に思えますが、全ての美容室がそれを真似できるかと言われると資金の問題もあり難しいと思います。

リピーター獲得が最優先

これまでの話をまとめると、新規集客頼みだと集客コストを下げる事が難しく、またターゲットにできる顧客層を消費し尽くしたら終わりとなってしまう事がわかりました。これを避けるためにも、一刻も早く来店してくださったお客様をリピーターになるように育成しなければなりません。

これは新規集客が必要ないと言っているのではありません。新規集客はもちろん必要です。新規集客がなければそもそもお客様の来店がなくなり、リピーターになるお客様も現われないです。特に出店当初は新規集客の重要性は高くなりやすいでしょう。

ただ、それ以上に重要なのが新規顧客をリピーターに転換できているのかという事です。「今月の来客数はXXX人で売り上げがYYY万円あったから良かった」ではなく、「今月のリピーターは先月に比べてZZZ人増えているので良かった」が正しい事業の判断軸だと思います。

美容室でサービスを受けている女性の画像

美容室業界では頻繁に話題になる集客について明確に新規リピーターに分け、さらにどちらがなぜ重要なのかを書いてみました。今後の記事では新規とリピーター施策のそれぞれの注意すべき事と具体例について書いていきたいと思います。ぜひ皆様のお店でも新規集客とリピーター集客がどのように戦略として扱われているのか考えてみるきっかけになれば幸いです!

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